操縦技術が求められる編隊集合
少し試験が進んで離陸自体の安全性が確認できれば、チェイス機は自衛隊基地から上がって、試験機が離陸する飛行場上空で(試験機と)合流します。言葉では簡単ですが、実際に離陸機に対して離陸直後に、随伴位置へジョインナップ(join up:編隊集合)するにはそこそこの技術が必要です。
例えばMRJの初飛行のときにチェイスを行なった2機のMU-300(1機は派生型)を見ればよく分かります。1機のMU-300には民間パイロット、もう1機には元TPC(飛行開発実験団)出身の戦闘機乗りが操縦していました。
MU-300はMRJ離陸後、速やかにジョインナップしてチェイスポジションへ移行する必要がありましたが、1回目の旋回後ただちにジョインナップできたのはTPC出身者の機体のみでした。民間機出身のパイロットは編隊飛行をする機会もなかったと思うのでしょうがないですが、これを見ても離陸直後の飛行機へのジョインナップにはそれなりの技術が必要なのです。
また、チェイス機は試験機の監視や支援をしますので、その日の試験内容は完全に理解しておく必要があります。そのため、数日前から方案に対する理解度を上げておく必要があります。
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