第4回 次世代戦闘機の戦い方──「マルチドメイン・バトル」「モザイク戦」とは何か

モザイク戦

もう一つのモザイク戦(Mosaic Warfare)という言葉は、DARPA(国防高等研究計画局)戦略技術室長だったトム・バーンズと副室長のダン・パットによる造語であり、空軍だけでなく他のサービスや多くの研究機関などにも影響を与えている。

この概念は、DARPA戦略技術室と海兵隊大学、そして米陸軍予備軍第75革新コマンドなどの2年にわたる、一連の兵器演習により導きだされた。モザイク戦では、「センサー」「意思決定者」「シューター」はそれぞれ異なったプラットフォームで提供される。

従来の戦い方と将来の戦い方(モザイク戦)のイメージ。モザイク戦では、有人機が「意思決定者」を、無人機が「センサー」と「シューター」を担う。つまり、従来は有人機1機でこなしていた役割を有人・無人機チームで分担することで、より速く敵を発見し、リスクを分散することが可能となる(Image:DARPA)

具体的に想定されるようなシナリオの一例としては、レーダー(アクティブセンサー)のような「センサー」を搭載した無人機は、「意思決定者」が搭乗する有人機よりも先行してより危険な空域を飛び、敵を探知する。その場合、自らレーダー波を出して敵を探すこともあるだろう。だが、自分で電波を出せば被探知されやすくなり、リスクは増す。けれども、無人機は有人機よりもあえて高いリスクを冒すことができる。

「センサー」役の無人機が危険な空域を飛んで敵や目標を探知し、後方の「意思決定者」役の有人機が、ミサイルや爆弾を搭載する「シューター」役の無人機に攻撃命令を下す(Image:Mitchell Institute)

センサーを搭載した無人機が敵を見つければ、比較的近距離用の妨害されにくい通信手段で味方にデータを送信する。データを有人機が受け取り、搭乗している人間が「意思決定」を行なう。人間が攻撃すると決断すれば、さらに通信を使ってミサイル/爆弾などを搭載する別の無人機に攻撃する命令を出す。

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