戦車全体を管理できる「車長席」
車長席は砲手席の後部上方に設置されている。下のイラストはM1A1のものなので車長用統合表示装置(Commander's Integrate Display)が装備されていないが、M1A2からはCITV(Commander's Independent Thermal Viewer:車長用独立型赤外線映像装置)が搭載されている。
また車長用主照準器は砲手用照準装置に接続されているので、砲手と同じ照準映像を見ることができる。しかし射撃統制装置が砲手主導型のシステムになっているため、倍率変更や目標の捜索・照準操作に使うことはできない。M1A2ではこの点が改良されている。
①車長用キューポラ1火器照準器……砲塔上にある車長用12.7mm機銃の狙いをつけるための装置
②キューポラ火器仰俯角操作クランク
③ビジョンブロック(車外視察用防弾窓)……キューポラから頭を出さずに車外を確認するための覗視孔。周囲360°の全方向を確認できる
④車長用パワーコントロール・ハンドル……車長が主砲や砲塔を制御するためのハンドル
⑤室内灯
⑥車長用主照準器……車長が主砲の照準具合を確認する装置。砲手と同じ照準映像を見ることができる
⑦車長用キューポラ火器動力/手動切り替えハンドル
⑧車長用キューポラ火器動力コントロール・レバー
⑨備品収納庫
⑩車長用シート
⑪インターコムボックス……内部通話装置
⑫NBC防護マスク用ホース
連載「戦車の戦い方」第2回─終─
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