エンジン始動後から離陸までは速い
そこからは速い。両エンジンを始動したF-15Jは唯一開けてあるチェックが必要なドア89Lを閉め、武器整備員がミサイルのアーミングを始める。クルーチーフ(機体ごとの整備長)はインターホンを外しドア154Lを閉める。(機体の始動方法などについては後の回で詳しくお話ししますね)
「ドア89L」の中にはJFSのアキュームレータ1のインジケーター(計器)があるため、JFSスタート後に蓄圧を確認してからドアを閉じる。「ドア154L」はインターホン・コネクターがあるドアだ。パイロットと整備員のすべてのやり取りが終わった後に、コネクターを外してドアを閉める。
すべての準備が終わり、パイロットからチョークアウトのサイン(「車止めを外せ」の意味。両手の親指を外側に向ける)を受けて、チョークアウトしタクシーアウト。アラートハンガー(格納庫)はランウェイエンドの直ぐ脇なので、滑走路までの到達は早い。
なお、ランウェイは滑走路のことで、駐機場(エプロン)と滑走路を結ぶ通路をタクシーウェイと呼ぶ。ランウェイエンドは、タクシーウェイとランウェイを結ぶ待機エリアのことを指す。
滑走路手前で停止することなく滑走路に侵入し、そのまま離陸滑走して薄暗くなった中をアフターバーナー(F-15の場合はオグメンター)の炎を曳きながら対領空侵犯措置の任務に飛び立っていった。
日本の空の守り、スクランブルがどのように維持されているか、貴重な実態を知ることができました。戦闘機を万全に整えることの大変さは想像以上で、恐れ入りました。
コメントありがとうございます。
引き続き面白いと思ってもらえる記事をお届けできればと思います。
お疲れ様です。
私は2→7と勤務していたAPGでした。
2の頃は203、7の頃はdockです。
記事を読み、懐かしさが込み上げております。
これからも、良い記事を宜しくお願い致します。
コメントありがとうございます!