
この連載は、ライバル関係にある銃を比較することで、その銃の特長や本質を見ていこうという企画です。
後半の今回は、M14とAK47のより細かな部分に注目していきます。
実際に使用した際のM14とAK47の比較
さて、筆者の個人的な好みの話だが、筆者、「好き」というならAK47よりM14ほうが好きだ。日本人の体格には、少々大きいとも言われているが、カモ猟に使うオートマチックの散弾銃より大きいわけではない。猟銃として普通のサイズだ。むしろFAL(FN社)やG3(H&K社)より、構えたときしっくりくる。
照準器が精密にできていて、狙いやすく、実際よく当たる。撃ってよく当たる銃は、やはり好きになる。M14の命中精度がよいのは、銃そのものの工作精度がよいだけでなく、照準器が精密にできていて、狙いやすいということもある。

弾のクリップ──AKの方が弾は多いが、滑らかさは低い
世界のたいていの国では、軍用小銃弾というものは、5発か10発づつクリップでまとめられ、それを弾倉の上に当てがって、弾をグイと押し込んでやれば、クリップをレールにして5発、10発の弾が弾倉に押し込まれていく。それがないのは自衛隊くらいのものだ(昔の日本軍はクリップ給弾だった)。
M14の弾は5発クリップで、AKの弾は10発クリップである。それではAKのほうが迅速に弾込めができるかというと、まあそうなのだが、10発クリップは5発クリップより弾が滑っていく抵抗が大きく、何か円滑に押し込めない感じがあって、10発クリップだから5発クリップの2倍能率がよいというほどのこともない。
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