

本来は両目を開いて狙うのが理想だが、訓練が必要
片方をつむるのは、狙いやすくするため
前項「1 どのように照準をつける?」でも述べたように、銃の照準は「自分の目」と銃の「照門」、「照星」、さらに「標的」が一直線に結ばれるようにする。
このとき、普通はマスターアイ(利き目)と反対の目(多くの場合は右目)をつむるが、これが非常に疲れる。なぜなら眼球がある生物は、意識的に長時間目を閉じるのが難しいからだ。
ウインクするときは一瞬だけ片方の瞼を閉じるが、照準時は片目をつむりながら、銃の動揺を防ぐために呼吸を止める必要がある。銃が少しでも動揺すれば、発射されたタマが動揺した方向へずれるからだ。
呼吸を止める時間は、照準開始から引鉄を引くまでの間、わずか数秒間である。だが、その間は体内に取り込まれる酸素が不足し、照準に使う利き目の視力は低下する。何発も射撃していると、だんだん目が疲れて、標的に当たらなくなってくる。
危険な状況では両眼照準が推奨される
そこで、両眼照準といって、両目を開けたまま射撃する方法もある。オリンピックなどの射撃競技では、「目隠し板」を使って利き目と反対の目を隠してしまう。
しかし軍隊では、わざわざ戦場へ目隠し板を持って行けない。また、警戒時に視界を確保する必要もあるから、訓練を重ねて両眼照準ができるようにするしかない。
軍隊や警察では、両眼照準を推奨しているが、必須の照準方法として教育されている訳ではない。だから、最前線で戦う一般歩兵では、まず両眼照準はしないし、できるように訓練されてもいない。
スナイパーや特殊部隊の隊員などを例外とすれば、両眼照準は理想だろうが、慣れないと難しいのだ。
本記事は2015年に発行された書籍『40文字でわかる 銃の常識・非常識』(あかぎひろゆき・著)からの抜粋になります。
確かに、こちらに記載されている通りでアメリカのワシントンD.C.に本部を置く捜査機関からの依頼で仕事をしに行った時に捜査機関の大切なデーターを扱う職務であり、テロや犯罪組織から身を守る為にタクティカル訓練(CQB)を受講した際にハンドガンを撃つ際に両眼を開けてトリガーを引く旨を教わりました。
特にCQBの場面では両眼を開けないと充分な視野が確保されずに、更なる危機に備える為にも両眼照準する様に言われました。
ベターでは無く、マストな言われ方でしたよ。