
映画や漫画、ゲームに銃はたくさん出てきますが、銃社会のアメリカと違って、日本人の多くにとっては銃は詳しく知らない存在ではないでしょうか。
この連載は、「走りながら本当にそんなに当たるのか?」や「どうして撃つ前にガチャと重鉄を戻すのか?」といった、日本人がよく知らなかったり勘違いしている銃についての知識を紹介していくものです。
内容を理解しやすいように、項目ごとの要旨を40字でまとめています。
この連載は、「走りながら本当にそんなに当たるのか?」や「どうして撃つ前にガチャと重鉄を戻すのか?」といった、日本人がよく知らなかったり勘違いしている銃についての知識を紹介していくものです。
内容を理解しやすいように、項目ごとの要旨を40字でまとめています。

狙うときは「照星」と「照門」を使う
当然の話だが、銃は狙って撃つものだ。そのために、銃には簡単な照準器が備わっている。これを英語でアイアンサイトと呼ぶが、必ずしも金属製とは限らない。
アイアンサイトは、照星(フロントサイト)と照門(リアサイト)からなり、これでワンセットの照準器となる。銃身上の銃口に近い部分の突起が照星で、その後ろ手元方向に位置する突起が照門である。
これらは拳銃だけでなく、ライフルやマシンガンにも付いているが、散弾を使用するショットガンには照門は付いていない。

正しい照準方法とは
照準をつけるには、まず銃の照門を覗いて、その中心に照星の頂点が位置するように合わせる。これを自衛隊では「正しい見出し」と言う。
次に、標的の中心に照星の頂点を合わせる。これを「正しい狙い」と呼ぶ。
正しい見出しを維持した状態で正しい狙いを行なえば、「目―照門―照星―標的」が一直線に結ばれる。これが「正しい照準」だ。
しかし、弾着が右にズレるなど銃固有の癖もあるし、そもそも発射されたタマは水平には飛ばない。地球の引力によって、弾道はわずかに放物線を描く。
また、初速や弾頭の重量にもよるが、横風にも影響される。実際には、銃を狙った場所に命中させるのはなかなか難しいものなのだ。

本記事は2015年に発行された書籍『40文字でわかる 銃の常識・非常識』(あかぎひろゆき・著)からの抜粋になります。
風や重力の影響も考慮すべし