とてつもない衝撃のF-15のスピードブレーキ
ここでF-15のスピードブレーキの使い心地についてちょっとお話ししておきましょう。通常飛行しているときにスピードブレーキを開くと「ドドドドドド……」という体感があります。
一般の飛行機で降下するときに、主翼上面にスポイラーを立てて減速降下する装置がありますが、あの程度の振動ではありません。かなり大きな振動です。この振動は身体全体で感じるほどです。
特にF-15ではスピードブレーキを開くと、垂直尾翼が大きく振動します。振り返って見ると、気流が乱れるためか、垂直尾翼が2枚同期して間隔が開いたり閉じたりして、左右に大きく振動することになります。このため設計後、垂直尾翼の構造を強化したほどです。
ただしF-15の場合によくやってしまうミスとして、タッチアンドゴー(着陸後に素早く再度離陸する動作)のときにスピードブレーキを閉じるのを忘れて、そのままパワーを出して離陸してしまうことがあります。それでもF-15はパワーが大きいので、特に大きな問題なく再離陸は成立しますが……。
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